杉なのになぜか柑橘系、男性にも人気の森のアロマ
熊野の香り 熊野杉芝原 アロマオイル
『熊野の香り 熊野杉芝原 アロマオイル』。原材料は杉の枝葉だけという、混じりっけなしの100%杉アロマオイルです。
さっそく香りを試してみると、まず感じるのは意外にもレモンのような柑橘系の香り。「あれ?」と思うまもなく、後から立ち上がってくるのは、確かに「杉」。これはちょっと不思議です。
「すぐには素材が杉と気づかない人も多いんですよ」そう語るのは生産者のエムアファブリーのプロジェクトマネージャー、堀由起さん。代表の竹原真奈美さんとともに、このアロマオイルを世に送り出しています。
杉のアロマ、ちょっと奥が深そうです。
杉の個性を見極め、試行錯誤を経て商品化へ
エムアファブリーは和歌山県の南西、三重県のすぐ隣の新宮市にあるリラクゼーションルーム。アロマオイルを使ったボディケアなどを提供していましたが、自らオイルづくりに乗り出しました。
アロマオイルは植物から抽出した天然の香り。中でも竹原さんが着目したのは、故郷の自然の恵みである熊野の杉や檜でした。ところが………
「杉も檜も小さい頃からとても身近な存在だったのに、それに種類があることも知らなかったんです。森林組合の方にずいぶん教わりました」(竹原さん)
実は杉と一口に言っても、芝原、よしべえ、さんご、雲外など幾つも種類があり、それぞれに特徴があるとのこと。小型蒸留器を導入し、堀さんとともに試作が始まりました。
山深い伐採場から採取した熊野杉・芝原の枝葉。
これをお湯をはった釜につめ、加熱・蒸留します。
幹の部分を抽出すると、新築の家のような木の香りのアロマオイルが生まれます。興味深いのは、枝葉はどの種類の杉も蒸留前には柑橘系に通じる香りがあること。しかしオイルとして抽出してもそれが持続するのは、「芝原」だけでした。さらに蒸留する際の温度、抽出時間、さまざまな試行錯誤が続いたのでした。
こうしてエムアファブリーの第1号アロマ商品、『熊野の香り 熊野杉芝原 アロマオイル』は誕生しています。
蒸留器から静かに一滴ずつ杉のアロマが現れます。
上部の色がついた部分がオイルで、下の部分がアロマウォーター。
比重が違うため、分離しながら溜まっていきます。
手づくり、そして天然素材100%だから安心できる
36リットルの大釜で杉の枝葉を加熱・蒸留すること3時間。一滴ずつ、ゆっくりとアロマオイルは生まれていきます。一回の蒸留で出来るのは、アロマウォーターが2リットル。オイルはわずか20mlにしか過ぎません(製品にして4本分!)。作業場にはクーラーがなく、夏の苦労がしのばれます。まさに手づくりですが、自分たちでつくることの喜びを竹原さんはこう語ります。
「何より安心ですよね。どんな風に育てられたか知っている地元の木が原料で、それ以外は何も加えずにつくっているんですから」
フレグランス製品は女性イメージが強いものですが、“芝原アロマオイル”は男性にも人気だそうです。昔から木に囲まれてきた日本人にとっては、もしかしたら、もっとも身近なアロマオイルなのかもしれません。
(2015年11月取材)
株式会社 エムアファブリー
作業場での代表の竹原真奈美さん(左)とプロジェクトマネージャーの堀由起さん。
実はここは空き家になっていた竹原さんの祖母の家の縁側。
軒を伸ばし、周りを囲って作業場にしています。作業場も実に手づくりでした。
この記事で紹介された商品
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熊野の香り 熊野クロモジ アロマオイル
株式会社 エムアファブリー
商品番号/643 -
熊野の香り 熊野クロモジ アロマウォーター
株式会社 エムアファブリー
商品番号/647 -
熊野の香り 熊野ヒノキ(材) アロマオイル
株式会社 エムアファブリー
商品番号/644 -
熊野の香り 熊野ヒノキ(材) アロマウォーター
株式会社 エムアファブリー
商品番号/648 -
熊野の香り 熊野ヒノキ(枝葉) アロマオイル
株式会社 エムアファブリー
商品番号/645 -
熊野の香り 熊野ヒノキ(枝葉) アロマウォーター
株式会社 エムアファブリー
商品番号/649 -
熊野の香り 熊野杉芝原 アロマオイル
株式会社 エムアファブリー
商品番号/646 -
熊野の香り 熊野杉芝原 アロマウォーター
株式会社 エムアファブリー
商品番号/650 -
熊野の香り4896
株式会社 エムアファブリー
商品番号/978